"糖質制限"って、ホントに良いものなの?その2


掲載日2020-01-14

前回の続きの前に、、、

健康的なダイエットには、日常生活での活動量を増やすこと NEATという概念がありますが次回まとめます。「やはり食べ過ぎないことです。」江戸時代の貝原益軒がその有名な著書で書いていた "腹八分目"です

またやはり糖質だけ突出して減らしてもダメです。ダイエットしている最中だとしても全く糖質をOFFにするのではなく、少しは取るようにしましょう(そのほうが腹持ちも良くなりますし、間食が減るはずです)そしてなるべく多くの種類の食材を摂るようにします、ですのでやはりサラダはオススメとなります。ここから本題です。

まずは 糖質制限より先にやってみてほしいことがあります

1.食べる順番

ベジタブル・ファースト、ベジ・ファーストです。つまり食事の際はまず野菜、海藻類から食べてみましょう。じつは糖尿病の薬でαグルコシダーゼ阻害薬という薬があります

この薬は 食事の前に内服することにより食後の糖質吸収がゆっくり行われるようになり、食後高血糖が顕著に改善させる薬です。このαグルコシダーゼ阻害薬とは作用機序は違いますが、野菜や海藻類をはじめに食べることで食物繊維をはじめに取り入れると、腸壁に食物繊維のバリアを張ることができ、そのおかげで腸内での糖質の吸収をゆっくりさせて急激な血糖上昇を抑えることができます。ただその際できたらよく噛むこととその効果をさらに良くすることができます。またボリュームのある野菜をはじめに食べることでそれだけで食べ過ぎを改善することもできます。

そしてそのあとは 魚などのたんぱく質や発酵食品、そして最後の糖質を摂るようにしましょう。よくよく考えるとコース料理、特に和食の場合、懐石料理などは特にこの順番ですよね。コース料理というのはある意味良くできているわけです。

2.1食に20分かける

食事を開始してから、満腹中枢を刺激する、レプチンというホルモンが出て実際、刺激が始まり「お腹が満たされた」と感じ始めるのは食べ始めてから15分くらいからとなります。ですので、早食いをすると満腹感を感じないまま食べ過ぎてしまうことになり、間食も多くなってしまうことになります。

そのためにもよく噛んで食べることをおススメします、そうすれば食べるスピードも、ゆっくりになります。(そういう私も研修医時代、いつ呼ばれるかわからず、まず寝る時間もないくらいでしたので睡眠時間のほうが大切で、まず食事は音速で食べていましたが、そのクセが今も抜けず苦労しております)

3.孤食はなるべく避ける

2とも重なりますが、もし同じ食事をするとして、一人で食べる場合と、2人以上、さらに多人数で食べる場合、果たしてどちらが食事かかる時間が長いでしょうか?もちろん1人(孤食)でなく2人以上、そしておそらくある人数までは人数が多いほど時間がかかるはずです。それはなぜかというと会話をするはずだからです(蟹の場合は会話がないかもしれませんが) ということは自動的に食事の時間が、ゆっくりになるはず、さらに一人より、多人数のほうが楽しいはず!!

私は外来時、患者さんに友達との会食など楽しいであろう多人数の食事の際は控えなくていいし、断ったりしないで積極的に行くように話しています。でもその代わり一人で食べる時や、日常のあまり記憶に残らないような食事は逆につつましくしましょうと言っています(まあ週5回とかになるようでしたら流石に控えてくださいと言いますが)またバイキング、おっといまはビュッフェスタイルというほうがとおるかもしれませんね そのバイキングでの実験では1人の時より、友人と食べる時のほうが栄養のバランスが良くなるというデータもあります。

4.夜遅い食事は避ける

(しかしながらこの文章を書いている私は現在0時を回ったところで食事をしながら書いているという皮肉)食事をすると体が熱くなることを実感する方は多いと思いますが、これは栄養素を消化・吸収する際に食事誘発性熱産生(DIT: Diet Induced Thermogenesis)または特異動的作用(SDA: Specific Dynamic Action)が起きているからです。

ヒトは食事を摂ると体内に吸収された栄養素が分解され、その一部が体熱となって消費されます。このため食事をした後は、安静にしていても代謝量が増えます。つまり食事をするときもエネルギーを燃やしているということで、この代謝の増加を食事誘発性熱産生(DIT: Diet Induced Thermogenesis)または特異動的作用(SDA: Specific Dynamic Action)といいます。

このDIT/SDAは夜遅い食事や朝飯抜きで低下すると言われています。学生を対象にした研究で食事が『朝・昼・夕』パターンの学生のほうが『昼・夕・夜』パターンの学生よりDIT/SDAが高い、つまり言い換えると朝抜き、夜食の学生のほうが、代謝が低く体重は増えやすいということになります。

まとめると

食事に関しては、砂糖を多く含む食品(菓子類、清涼飲料水など)を控えるとともに、(できたら初めに)野菜などで食物線維をしっかり摂って糖の吸収を緩やかにすることが大切です。また、GI値(グリセミックインデックス)の低い食品(玄米などの未精製穀物や豆など)を選ぶように努めましょう。(でもやりすぎて食が楽しくなくなるのは本末転倒です)そして気心の知れた友人や親、子、孫などと一緒のワイワイ食べる際は気にせず食べて、その代わり一人やあまり記憶に残らないであろう食事の際はつつましく!!詳しくは 当院自慢の栄養士陣に聞いてみてください!! 当院は常時栄養士さんが常駐し栄養相談を行っております(ただし予約制です。ご相談ください)

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