掲載日: 2018-08-05
熱中症

熱中症対策(1)

 高齢者、糖尿病など慢性疾患のある人は熱中症にかかりやすいので熱中症対策が必要です。特に糖尿病の人は、高血糖の状態が続くと神経障害や皮膚の血流障害が起こりやすく、熱中症の症状に気付きにくくなっている場合があるので注意が必要です。

最近の気温

 特に2018年は体温より外気温のほうが高くなることもあり、平年より明らかに高温でした。2018年は横浜市内で熱中症による救急搬送された人数は8月31日までの集計で989人、ちなみに昨年の同期間では418人であり2倍以上の人が熱中症で救急搬送されています。

日本の熱帯

熱中症を引き起こす条件

熱中症を引き起こす条件

さらに血糖値コントロールが良好でない糖尿病患者は熱中症を発症しやすいのです。どうしてかというと血液中のブドウ糖濃度が高い(血糖が高い)と、それを薄めようと血管の外側から水分を取り込み続けるために水分が増え過ぎ、尿として体外へ排出される浸透圧利尿が生じてしまう。 わかりやすくいうと、もともと血糖コントロールが悪い人は尿量が増えて脱水しやすい。なので、体内の水分不足(脱水症状)を招いて熱中症を発症しやすくなる。熱中症を予防するためにはまず必要なのは、血糖コントロールを改善することです。

熱中症の症状

 熱中症は、軽い症状から命にかかわる重症なものまで、段階的にいくつかの症状がみられます。軽いものでは、立ちあがったときなどにクラッとする立ちくらみや、呼吸や脈が速くなる、くちびるのしびれなどがあらわれることがあります。

 また、熱中症で大量の汗をかいて体内の水分と塩分が不足すると、足や腕、腹などの筋肉に痛みを伴うけいれんが起こることがあります。脱水症状によってだるさ、頭痛、めまい、吐き気などの症状が見られることも意外に良くあります。さらに症状が進むと、40度以上の高熱、意識障害、けいれん、異常行動などを起こすことがあり、この状態を熱射病といいます。

 この状態になるとからだのさまざまな臓器に障害が出て、命を落とすこともある危険な状態です。ちなみに以前 熱中症ではなく熱射病というふうに言われていたこともありますが、下の図のように 熱射病は熱中症のなかで一番重篤な病態という関係になります。

ポスター

熱中症への対策

 水分補給(塩分についても)

水分

 「のどが渇く」のは「体内の水分が不足している」というサイン。汗と尿の量がいつもより少なくなったり、尿の色がいつもより濃くなったら要注意です。それでは間に合わないこともあるので、のどがかわいていなくても、こまめに水分をとりましょう。スポーツドリンクなどの塩分や糖分を含む飲料は水分の吸収がスムーズにでき、汗で失われた塩分の補給にもつながります。

 しかし糖尿病や高血圧等の方の場合は、外に出る時間が少ない、家にいる時間が多くエアコンをきちんと使っている場合、食事がきちんととれているのであればスポーツドリンクでなく普通に水、お茶で十分です。そういう状況でスポーツドリンクを飲みすぎるとそれはそれで、糖尿病の悪化してしまう可能性があります。

 大量に汗をかいたり脱水気味のとき、外出時間や、運動量、汗の量に応じてスポーツドリンクの量を考えましょう またできるだけ糖質の少ない低カロリーのスポーツドリンクを選ぶようにしましょう。(しかし一番いいのでは、その人それぞれで一人一人違いますので、必ずかかりつけ医にきちんとどのくらいまでならスポーツドリンクを取っていいか聞いて是非、確認してください!!)

 また塩分に関しても、塩飴や飲み物で補給も少しならいいのですが、できたら食事のなかで塩分を少し補給しましょう。食が細くなる場合も少し塩分を加えることで食が進む場合もありますので。ただしこれについても、持病のある方の場合その人の病態(年齢、高血圧、心機能、腎機能等)によって全く違いますので、必ずきちんと一度かかりつけ医にどのくらいにすべきか確認してください。

 暑さに対する環境を整えましょう

 熱中症の死亡は実は屋内のほうが多く屋内で、熱中症で死亡した人の90%はエアコンを使用していなかったというデータもあります(2015年 東京都監査医務院)ですので我慢せず、エアコンを使用しましょう。睡眠不足も熱中症のリスクです。ですので睡眠環境もキチン整えましょう。 通気性や吸水性の良い寝具をつかったり、エアコンや扇風機を適度に使って睡眠環境を整え、寝ている間の熱中症を防ぐと同時に、日々ぐっすりと眠ることで翌日の熱中症を予防しましょう。

クーラーをつける

港南台内科クリニック