掲載日: 2024-02-09

横浜南部糖尿病ネットワーク

 先日、横浜南部糖尿病ネットワークの一員として、座長を務める機会を頂戴しました。この会では、栄区、港南区、磯子区などで糖尿病管理と治療の最前線に立つ方たちが集い、最新の知見と実践的なアプローチについて深い洞察を共有しました。

 演者として招かれたのは、神奈川南部で糖尿病患者の運動療法に関わるスタッフには広く知られる運動指導士、大塚先生です。大塚先生には、サルコペニアの評価方法とその対策について、実演を交えながら、非常にわかりやすく解説していただきました。サルコペニアは、加齢に伴う筋肉量と筋力の低下を特徴とする状態で、糖尿病患者の健康管理とQOL(生活の質)の維持において、重要な課題の一つです。運動による予防と改善策は、糖尿病患者の長期的な健康管理において不可欠な要素であることが強調されました。

 後半のセッションでは、家光浩太郎先生の座長のもと、幣憲一郎先生による、サルコペニアへのアプローチに関する講演が行われました。こちらは、主に食事の観点からサルコペニアに対処する方法に焦点を当てたもので、特に高齢の糖尿病患者における適切な栄養摂取の重要性について詳述しました。適切なタンパク質摂取とバランスの取れた食事が、筋肉量の維持と増加にいかに役立つかについての科学的根拠が提示され、参加者には大きな示唆を与えました。

 このセミナーは、糖尿病患者の治療と管理におけるサルコペニアの重要性を浮き彫りにしました。医療従事者として、我々は患者様一人ひとりの状態に合わせた、運動と栄養の両面からのアプローチを提供することの大切さを再認識しました。

横浜南部糖尿病ネットワーク
横浜南部糖尿病ネットワーク

港南台内科クリニック