フットケア
私たちの日々の生活では、「歩くこと」は基本的な行動であり、それを可能にしている「足」は、我々の身体の重要な一部分です。
自分自身の足を大切に保護し、老いるまで自分の足で歩けるようにすることは、私たちの心と体、つまり自己全体を保護することにつながります。
フットケアの重要性
しかし、現代社会では、高齢者の増加や糖尿病の拡大により、足に関する問題や下肢の切断が増加傾向にあります。
そのため、足が切断される前の段階でも、足の疾患が原因で介護が必要になる人が増えており、これは大きな社会問題となっています。
このような背景から、日々の生活の中で足に対するケア、言い換えれば「フットケア」がますます重要性を増しています。
フットケアとは
では、「フットケア」とは具体的に何を指すのでしょうか。これは大きく分けて4つの要素から成ります。
- 足の病気を予防すること
- 足の病気を早期に発見すること
- 足の病気に対する適切な治療を選択すること
- もし足を切断しなければならなくなった場合のケアを行うこと
これらの要素の中でも、私たち一般の人々、つまり医療者ではない我々や家族が実行できるのは、1つ目と2つ目の要素です。これらは日々の自己ケアが大切になってくる要素です。
自己ケア
では、日々の自己ケアとは具体的にどのようなことをすれば良いのでしょうか。その一例として挙げられるのが以下の行動です。
- 自分の足を頻繁にチェックすること
- 足を保温すること(例えば靴下や室内履きを使用したり、足浴を行ったりする)
- 保湿クリームを使用して足を保湿すること
- 足への圧力を減らすこと(例えば適切な靴を履いたり、中敷きを利用したりする)
もし足に痛みがあったり、靴下が汚れていたりした場合は、これが足の病気の初期症状である可能性があります。そのような場合はすぐに医療機関を受診する必要があります。 もし足に痛みがあったり、靴下が汚れていたりした場合は、これが足の病気の初期症状である可能性があります。そのような場合はすぐに医療機関を受診する必要があります。
足の症状
具体的な足の症状として、よく見られるものに「足のむくみ」があります。これは足の異常として非常に一般的なもので、様々な疾患が原因となります。むくみが両足に見られる場合、それは生理的なものである可能性があり、足を下げている時間が長いことが原因かもしれません。少しでも足を上げて就寝し、朝にむくみが取れていれば心配ないです。
しかし、朝からむくんでいる場合や片足だけがむくんでいる場合は、心臓、肝臓、腎臓の疾患や貧血、栄養不足などの内臓疾患が原因である可能性があり、医療機関の受診が必要となります。
また、「足の指が紫色になる」現象や「足の指に痛みや傷がある」状況も、足の病気の初期症状である可能性があります。特に糖尿病の方は、爪を切るときに深く切りすぎたり、靴擦れから傷ができたりすると、それが壊死(組織の死滅)に進行する可能性があります。特にインスリンを使用している方は、足に傷ができたら早急に医療機関に行くべきです。 特に糖尿病の方は、爪を切るときに深く切りすぎたり、靴擦れから傷ができたりすると、それが壊死(組織の死滅)に進行する可能性があります。特にインスリンを使用している方は、足に傷ができたら早急に医療機関に行くべきです。
さらに、「歩いていると足が痛くなり、休むと痛みがなくなる」症状(間欠性跛行(かんけつせいはこう)と呼ばれます)も、足の病気の兆候である可能性があります。この症状は、足の血管の流れが悪い場合や、脊椎管狭窄症(脊椎の病気)によるものである可能性があります。このような場合も、医療機関の受診が必要となります。