掲載日: 2016-01-06
車椅子に乗る老人

介護負担を減らす

 介護は大変です。認知症の人に寄り添いたいといっても実際は簡単ではありません。そんな中で、どうしていけばよいでしょうか? まずは介護者自身が自分の生活を良いものにするべきです。

 自分だけの時間も持ちましょう。介護者自身がある意味余裕を持てなければ、だんだん、介護もトゲトゲしくなり、うまくいかないことが多くなります。

適度な距離を保つ

 適度な距離を保ち、余裕を作るためにも、できたら、外に出すきっかけを作りましょう。地域のコミュニティーや地域にとっては、認知症カフェを利用するのも手です。

 その中で利用しやすいものは、介護保険を利用できる、通所介護(デイサービス)です。まずは、家族からよりもケアマネージャーなどを利用して、そちらから話を持っていくのがコツです。(家族からだと、なかなか言いづらい、大変だから行ってくれということになりかねないので)

 始めは、嫌々になることがほとんどですが、何度か行くうちに、多くの人から話しかけられたりすることで、本人自体も段々スムーズになることが多いです。(それでもうまくいかないようであれば主治医に相談してみてください)

ソーシャルワーカーに相談

習慣的なお出かけ

デイサービス

 私は患者さんに、『いまは死ぬまで仕事をしなければならない。通所介護(デイサービス)もあなたにとっては仕事です。仕事だから気が進まないときもあると思いますが、行かなきゃだめですよね?』と話したり、もしくは薬物の調整でサポートしながら、通所介護(デイサービス)に行くように促すこともあります。 慣れてきたら、要介護度との兼ね合いもありますが、『デイサービスは仕事なので』とだんだん週1、週3、週5と増やしていくのもお勧めです。

 習慣的なお出かけは、本人に役割を与え、メリハリ、張り合いのある生活のつながるでしょう。 また介護者もその間に自身の時間をもち、趣味や娯楽などできれば、それは介護する際、必ず、優しくなれると思います。

港南台内科クリニック