掲載日2020-07-15

暑熱順化ってなに?
~熱中症になりにくい体づくりのために~


 熱中症を、気を付けなければならない時期になりました。高齢者、糖尿病など慢性疾患のある人は熱中症にかかりやすいです。特に 糖尿病の人は、高血糖の状態が続くと神経障害や皮膚の血流障害が起こりやすく、熱中症の症状に気付きにくくなっている場合があるので注意が必要です。ぜひ熱中症の予防のために暑熱順化しましょう。でも、暑熱順化ってなんでしょう?

暑熱順化とは

 暑熱順化とは、体が熱に慣れ、暑さに慣れることを言います。つまり暑熱順化することにより熱中症になりにくい体となります。まず熱になれることで2~3日で自律神経が順応し汗の「かき方」が変わります。

『汗の「かき方」が変わる』

 まず皮膚の血流量が増え、少々の暑さであれば、汗をかくまでもなく、熱を放出できるようになります。皮膚血流反応だけでは、間に合わないときは、早いタイミングで、多くの汗をかけるようになり、効率的に体熱を放出できるようになります。そして4~5日で内分泌系が順応し汗の「質」が変わります。

『汗の「質」が変わる』

 久しぶりに運動をすると汗がベタベタだったりしませんか?あのベタベタの汗は、水分と一緒に体に必要な塩分(ナトリウム)までも体外に捨ててしまっている効率の良くない汗となります。しかし内分泌系が順応し、汗をかきなれるようなることで、汗腺(汗を出す場所)の働きが良くなり、汗が体外へ出て行く前に塩分(ナトリウム)を体内へ再吸収できるようになり、汗に含まれる塩分(ナトリウム)が血液中に再吸収されます。こうした作用によりベタベタな汗がサラサラになり、蒸発・気化しやすくなり、塩分の体外へのロスも防ぐことで熱中症、脱水になりにくくなります。

暑熱順化には約1週間かかる

 また数日間、暑さから遠ざかると順化がなくなってしまいます。特に初夏の暑い日、梅雨明け、お盆明けは注意が必要となります。

暑熱順化するにはどうすればいいのか?

 汗をかく練習をしましょう!!

入浴

 しっかりぬるい温度で(40度以下)お風呂につかって、ゆっくり体を芯から温め、汗をじっくり出すことは効果的です。また風呂上がりは急激に体温を下げるのではなく、うちわなど自然の風で汗を蒸発させて、ゆっくり気化熱で体温を下げるようにしましょう。サウナもお勧めです。

有酸素運動

 ウォーキングやジョギングなど、汗をかきながら行う有酸素運動はとても有効です。マスクを外すことも考え、混み合わない場所や時間帯を選んだ上で「やや暑い環境」で「ややキツいと感じる」運動を1日30分ほど行うとよいでしょう。自転車にのる、早歩き(3分)ゆっくり歩き3分を繰り返すこともおすすめです。※帰宅時に一駅分歩くだけでも効果的です。ただし常に適切な水分補給を心がけましょう。

 暑熱順化するには約1週間かかるといわれています。ですので、いきなりでなく計画的に順化、慣れていく必要があります。また実は、一度暑さに順化しても、やめてしばらくすると、その効果は元に戻ってしまいます。そういう時期になりやすい初夏の暑い日,梅雨明け,お盆明け等に注意が必要となります。そのため、一時期だけでなく、一年を通して、普段から汗をかく環境を作ることが大切です。

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